2017.03.16
by 森田 雄志
ベンチャーキャピタル
これまで出会ってきた人の中で、最もカッコイイ人の1人。
USのRecruit Strategic Partnersで投資をしている西条祐介さん。
日立でエンジニア、事業開発として働いた後、インベスターとして活躍している。
そんな西条さんから、VCの立場からスタートアップの成功や、VCとしての活躍の条件について、お話を聞いてきた。
目次 [非表示]
1 西条さんのお仕事
2 成功するスタートアップに必要なこと
3 VCとしての成功の条件とは?
4 「感想」未来を見通す面白さ
西条さんのお仕事
リクルートホールディングスのR&D部門に所属している。
5年後、10年後に事業になりそうなビジネスの種を見つけて投資する仕事。
投資対象は、業務アプリケーション(SaaS)・シェアリングエコノミー・ロボット・AI・Fintechなど、分野は多岐に渡っている。
成功するスタートアップに必要なこと
(森田)「どうやってスタートアップの情報を得ているのですか?」
まずその質問に答える前に、成功するスタートアップが必ず持っている要素について説明したい。
それは「ヒト」である。
IPOを成功までの一つのマイルストーンと定義すると、スタートアップの世界で成功する確率は1%以下である。
ただ、セコイアキャピタルというVCのIPO率は5~10%だ。
他のVCと何が違うのか。
それは、セコイアキャピタルのようなトップのVCには、質の高い人脈があることだ。
彼らは多くの成功者とコネクションがあり、さらにその成功者の周りには、成功者が集まっている。
こうして作られるコネクションを通して、必要に応じてスタートアップに対して優秀な人材を紹介できるから、IPOまで導ける。
そこで、スタートアップが資金調達する時に、トップのVCにコンタクトを試みる。その中で、トップのVCは優秀なスタートアップに対して投資を行う。
よって、トップのVCには質の高いスタートアップ・情報があつまるので、それらのVCとの関係構築に努め、質の高い情報や投資案件を獲得するようにしている。
VCとしての成功の条件とは?
VCとして成功する為に最も重要なことは、VC同士のコネクションである。
トップのVCが優良なスタートアップの情報をいち早く得るため、他のVCが気づいたときには既に投資をしている。
だから、カンファレンスやイベントには行かない。
優良なスタートアップはカンファレンスに出るようなタイミングで、既に出資が終わっている段階が多い。
だから、私の場合はトップのVCが投資をしようとしている所に一緒に入っていく。
スタートアップを成功する確率を基準にして、ピラミッド型に3段階で分けた場合、頂点に位置するVCが投資するスタートアップに投資をすることが重要。
「感想」未来を見通す面白さ
西条さんと会った後から、最新のテクノロジーやスタートアップの情報を見て、自分の生活や今後関わる業界の変化について考えるようになった。
実は普通だと思っていたことが、テクノロジーやアイデアによって大きく変わることをリアルに見たような気がして、新しいビジネスをつくる上で今の生活や仕事について、さらに疑ってみる必要性を感じたからだ。
情報量が限られる為、VCの人と同じような視点でビジネスを俯瞰するのは限界がある。しかし、最新の情報をキャッチアップすること、そしてせめて自分の関わる業界の未来を、時間を取って考えるようにしたい。
by森田 雄志
早稲田大学政治経済学部4年、リクルートジョブズ入社予定。アルバイトやインターンの経験からHR分野に興味を持ち、大学では人的資源管理を専攻。組織論やキャリア形成に興味を持つ。シリコンバレーでの発見を記事にしたブログを公開中。